北海道民のマネー事情

お金の価値観や行動でわかるタイプ別診断。【vol.1】あなたはどのタイプ?全6タイプ紹介(前編)

北海道民のさまざまなマネー事情を、実際にリサーチを行って紹介しているこの企画。今回は、北海道民のお金に対する価値観や志向、ライフスタイル、生活満足度などを聞くことで、北海道内にどのようなタイプの人が存在するかを調査。その結果、北海道民は大きく6つのグループに分けられることが判明しました。以降この6つのタイプの価値観や志向、買い物行動、お金の実態を、複数回で紹介していきます。1回目となるvol.1では、調査概要と6タイプの主なプロフィールを解説。あなたがどのタイプにあてはまるか、想像しながら読んでみましょう!

■調査の目的

北海道民のマネー事情を明確にするために、定量調査で把握できる量的なデータだけではなく、お金に対する意識や価値観などを知るため定性調査も行い、クラスター分析という手法を用いて分析しました。

※定量調査・定性調査とは:定量調査は、数値データを収集・分析し、統計的に結果を評価する調査方法です。一方、定性調査は、インタビューや観察を通じて非数値データを収集し、深い洞察や理解を得るための調査方法です。
※クラスター分析とは:クラスター分析は、データを似た特徴を持つグループ(クラスター)に分類する手法です。これによりデータの構造が理解しやすくなり、パターンや関係性が見つけやすくなります。

 

■調査対象 北海道在住の16歳〜69歳男女 589人

■調査方法 インターネットリサーチ

■調査時期 2022年2月7日(月)〜2月14日(月)

 

北海道民は6つのタイプに分類できる!?

今回の定性調査では、対象者に価値観や生活不安、買い物行動など124の設問に回答してもらいました。出た結果をクラスター分析という手法を用いて、「お金の価値観」と「生活満足度」の2軸で道民を分類。その結果、北海道民は大きく6つのグループに分けられることが判明しました。

〜STEP1〜

調査対象者の「生活満足度」「生活重視点」「生活価値観」「生活不安」「お金の価値観」「買い物行動」に対する 全202個の回答により、同様の志向や価値観といった共通要因を持つグループに分類しました。

【調査内容】

①生活満足度:「生活の楽しさ・面白さ」「家計と資産」「健康状態」など全13項目
②生活重視点:「ワークライフバランス」「生きがい」「家族と過ごす時間」など全60項目
③生活価値観:「自分の個性や能力を活かせる仕事をしたい」「結婚はしなくても自分が幸せならよい」など全54項目
④生活不安:「健康」「公的年金など社会保障制度の破綻」「ストレス、精神性疾患」など全15項目
⑤お金の価値観:「お金が無ければ稼げばよい」「お金よりも大切なものがある」など全15項目
⑥買い物行動:「新しいものを次々と買い替える」「新製品が好き」など全45項目


〜STEP2〜

抽出された共通要因を持つグループごとに分けると、以下の6つのタイプに分類できることが判明しました。

 


〜STEP3〜

抽出された共通要因を持つグループごとに、その特徴を表わすネーミングを行いました。北海道民の各タイプのネーミングなので、北海道に生息する動物の名前を付けています。

 

自分らしい生き方でまぁ満足派
【タイプ1】 “自分らしい生き方を愛す? 
自由に空を飛ぶエゾモモンガタイプ”

自分らしく生きてストレスが少ない=基本的に一匹で暮らして樹上を気ままに飛びながら暮らす(天敵も少ない)エゾモモンガ。

世のため人のため社会貢献タイプ
【タイプ2】 “社会とのつながりが大切 
集団行動が得意なエゾシカタイプ”
仕事や社会とのつながり、人間関係が大切=群れで行動して天敵から生存率を高めたり、協力して餌さがしをするエゾシカ。

暮らしもお金も賢く回すしっかりもの
【タイプ3】 “リスク回避の堅実タイプ 餌も計画的に貯めるエゾリスタイプ”

生き方もお金の使い方も計画的で堅実なタイプ。天敵の少ない樹上生活でリスクを回避しながら、冬に向けてエサを土の中にしっかりと貯めていくエゾリス。

家族第一 何があっても自分が守る
【タイプ4】 “家族第一! パパも子育てするキタキツネタイプ”

このタイプは自分が家族を守ろうと頑張るのが特徴。キタキツネは哺乳類の動物では珍しくパパも子育てに参加するほど「家族第一」が共通点。

金は天下の回りもの。人生自分で切り開く
【タイプ5】 “現状に合わせて問題解決 群れずに自力で生き抜くエゾユキウサギタイプ”

お金が無ければ無いで自分でなんとかしようとするこのタイプ。エゾユキウサギは群れを作らず、エサの少ない冬には雪を掘り起こして木の枝を見つけるなど「自力本願」が似ている。

とにかく生きてりゃなんとかなるさ
【タイプ6】 “ある意味なすがまま 住む場所も餌も何とかやりくりエゾクロテンタイプ”

お金の使い方も無計画で、志向は「努力しないで儲けたい」タイプ。棲家は木の洞や物置など既存のものを利用し、何でも食べる雑食タイプのエゾクロテンと共通している。

〜STEP4〜

各タイプごとに定量調査で行った調査項目をあてはめ、それぞれのお金の使い方や実態などを明らかにしました。

 

 

各タイプのお金事情・価値観やマネー事情を明らかに。 この結果をタイプ別に紹介します。

 

生活満足度が高く、お金の管理が賢明な道民が過半数!

【6タイプの概要】

◎6タイプの分布図

北海道民をお金の価値観と生活満足度で分類した結果、生き方もお金の使い方も計画的で賢明なまじめ「エゾリスタイプ」が26%と最多となりました。道民の4人に1人がこのタイプとなります。これにお金が無くても自分で人生を切り開いていく「キタキツネタイプ」(22.6%)が続きます。ほかの4つのタイプは11-14%台となり、それぞれ一定数存在することがわかりました。
大きく分けると、生活満足度が高く生き方やお金の管理も賢明なエゾモモンガ+エゾシカ+エゾリスタイプが54.1%で過半数。一方生活不安が多く、生き方やお金の管理が比較的ルーズなキタキツネ+エゾユキウサギ+エゾクロテンタイプが45.9%となりました。

 

◎6タイプ別年齢分布

 

各タイプごとの年齢分布は、「エゾモモンガ」タイプが40-60代を中心とした女性が3/4を占めています。「エゾシカ」タイプは逆に2/3が男性で、20-30代男性が多くなっています。 しっかりものの「エゾリス」タイプは、男性40-60代、女性20-30代に多く、若干女性が多くなっています。家族を守る「キタキツネ」タイプは男性20-50代、女性30-50代に多く、若干男性が多くなりました。「エゾユキウサギ」タイプは、男性20-50代に分布しており、男性が6割を占めています。「エゾクロ テン」タイプは男女がほぼ半数ずつで、男女ともに20-40代が多くなっています。

 

◎6タイプのおおまかな特徴

《 自由に空を飛ぶエゾモモンガタイプ 》
女性40-60代中心に女性に多い。 モットーは自分らしく生きること。そのためストレスも少なく、生活満足度が高い。なんでも自分で判断して決めたい。好きな物、トレンドを意識したものを賢く買う。

《 集団行動が得意なエゾシカタイプ 》

男性20-30代を中心に男性に多い。 仕事や社会とのつながり、人間関係が大切。自分よりも他人や社会の役に立ちたい利他主義。 お金は大切に使う。買い物はSDGsを意識しており、リサイクルも積極的。

《 餌も計画的に貯めるエゾリスタイプ 》
男性40-60代、女性20-30代に多い。 生き方もお金の使い方も計画的で賢明なまじめタイプ。 生活の満足度も高く、お金はなるべく貯金して、計画的に賢く使う。買い物は納得した物でできるだけ長く使えるものを買う。

《 パパも子育てするキタキツネタイプ 》
男性20-50代、女性30-50代に多い。 生活不安がありながらも、自分が家族を守ろうとがんばるタイプ。 生活の比重や重視するのは家族。不安も子育てや家族に関すること。お金を計画的に使うよう努力している。 買い物は、安く済むようポイント利用なども積極的。

《 群れずに自力で生き抜くエゾユキウサギタイプ 》
男性20-50代を中心に男性に多い。 お金が無ければ無いで自分でなんとかしようとするタイプ。お金があれば使ってしまうが本当は不安。不安な気持ちを隠す傾向もある。

《 住む場所も餌も何とかやりくりエゾクロテンタイプ 》
男女20-40代を中心に分布。 生活の満足度が低く不安も多い。お金の使い方もあまり計画的ではなく、なんとか生きていけると思っているタイプ。特に興味のあるものもない傾向である。

 

 

◎6タイプのお金の扱い方と生活満足度

6つのタイプを、お金の扱い方と生活満足度の2軸でポジショニングしてみました。

あなたがどのタイプに当てはまるかは、このポジショニングマップに加え、これ以降の記事でも判断してみましょう。

「みんなのマネLABO」編集部

執筆者 「みんなのマネLABO」編集部

北海道労働金庫の営業推進部の職員が中心となって「みんなのマネLABO」の各記事を企画・監修。北海道のマネービギナーにとってプラスに働く内容や分かりやすい記事をお届けすることを目指しています。