マネーしたくなるお金のハナシ

お金のことはもちろん、ライフプランに合わせた資産運用の方法や保険の選び方などをアドバイスするプロのFP(ファイナンシャルプランナー)。このコンテンツは、さまざまな目標や悩みを抱える北海道の「リアル」なお金ビギナーが、「こんな初歩の初歩から聞いていいの?」と思える質問をぶつけて、FPからやさし〜く答えてもらうやり取りの実録です。

マイナス金利の解除と、住宅ローン金利のキホン。【後編】

【今回の登場人物】
久保田恒央さん
将来設計士®、FP(ファイナンシャルプランナー)、トータルライフコンサルタント。4人のお子さんを持つ超絶やさしいお父さん。お弁当づくりも上手。
ハルコ
札幌市在住の30代前半女子。独身。デザイン会社勤務。お金のハナシや資産運用に興味はあるものの、何から始めれば良いのかわからず、結局何もできない日々。友人の紹介からFP久保田さんと知り合いに。

安心材料の「5年ルール」と「125%ルール」。

「マイナス金利の解除が住宅ローンにも影響するのか」が気になったハルコではありますが、まずは「そもそもの知識」として住宅ローン金利の大まかな種類をFPの久保田さんから教わっているところ。後編は変動金利の基本に加え、マイナス金利の解除が住宅ローンにどのような影響を与えているのかを伺います。

久保田さん:前回までは全期間固定金利と固定金利特約についてお話ししましたね。今回は変動金利から始めましょう。

ハルコ:変動金利って、その名の通り毎月のように金利が変わって、返済額も月によって異なるイメージです。

久保田さん:いえいえ、名前の印象とは異なり、ジェットコースターのように上下することはありません。変動金利は経済情勢などに応じて、通常半年に一度金利の見直しがあります。ただし、今のところ(2024年5月16日取材現在)は、金利がほぼ変わらずに推移しているようです。

ハルコ:そうなんですか!?頻繁に変わるものだと思い込んでいました。

久保田さん:実は多くの金融機関では仮に金利が上昇しても5年間は毎月の返済額が変わらない「5年ルール」というものを設けています。しかも、6年目以降も、毎月の返済額はもともとの金額の125%までしか上がらない「125%ルール」を上限とするケースが大半。つまり、返済額が変わる可能性があるのは5年に1回です。

ハルコ:それだけ聞くと、変動金利が一番良い気がします。

久保田さん:あまり考えにくいですが、インフレに歯止めがきかず極端に金利が上がる状況となると、返済額はさほど変わらないものの、利息ばかり支払うことになるというのがデメリットでしょう。

ハルコ:なるほど。でも、イメージとは違って、安心材料が多いとわかりました。

久保田さん:仮に極端に金利が上がったとしても、固定金利に借り換えるといったことも可能なので、ハルコさんのおっしゃるように不安視し過ぎないほうが良いと思います。

マイナス金利が解除された今、借り換えも要検討。

ハルコ:久保田さんのおかげで住宅ローン金利の基本が理解できました。その上で、マイナス金利の解除って何か影響があるんでしょうか?

久保田さん:変動金利に関しては、マイナス金利解除後も以前と金利が変わらない金融機関が多いようです。ただ、当初固定金利はすでに上がっている傾向も見られています。そのため、相談者の中で当初固定期間の満了に伴い、借り換えを考える方が増えている印象です。

ハルコ:借り換えって、おトクになることも多いんですか?

久保田さん:ケースバイケースですが、手数料がかかったとしても上昇した金利で返済するよりも安くすむこともあります。健康状態の悪化や他のローンの残債があるなどの要因から借り換えられない方もいますが、例えばクルマのローンが残っていても、住宅ローンにまとめられるというユニークな商品を提供している金融機関もあるので、よく比較するのが良いでしょう。

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ハルコ:実は、最近モデルルームを趣味程度に巡っているんです。今は購入タイミングではないんでしょうか?

久保田さん:いえ、思い立った時がタイミングです。良いと思った土地やマンションは「いつか」と考えているうちに他の方に買われてしまうかもしれません。金融機関や金利タイプを見比べながら、ハルコさんが実際に購入できるかどうかを知るためにも、軽い気持ちで事前審査をしてみるのはアリ!今はネットでも事前審査を完結できる金融機関もありますからね。

北海道ろうきんでは、ネットから住宅ローン仮審査申込をすることができます。実際に住宅ローンを利用しなくても費用がかかるわけではないため、気軽にお試してください。また、平日にご来店が難しい方のために日曜ローン相談会を開催。「オンライン相談」(Zoom)も可能なので、ぜひご利用ください。

ハルコ:なるほど!思い立った時がタイミング…すてきなモデルルームばかりだったので、心が動いちゃいそうです(笑)。

久保田 恒央氏

記事監修 久保田 恒央氏

将来設計士®、ファイナンシャルプランナー、トータルライフコンサルタント、FP事務所株式会社3way(スリーウェイ)代表
1970年富良野生まれ旭川育ち。15年以上前から札幌市内各ハウスメーカー、マンション販売会社のFP相談担当。現在、FP事務所、株式会社3wayと不動産事業おうちカンパニーを運営し、保険代理店、株式会社ホロスプランニング(生命保険、損害保険33社取扱)と提携。今まで1000件以上のご家庭のライフプラン(教育費、住居費、生活費など)に基づいた家計見直しと生活提案が好評。