北海道民のマネー事情

「同世代の人はどれくらいお金を貯めているんだろう?」「自分の出費って一般的なんだろうか?」「結婚や出産の費用って実際いくら必要?」。こんなギモンを抱いて検索してみても、「北海道基準」のデータに行き当たることはそれほど多くありません。「みんなのマネLABO」では、北海道在住の方に、お金やライフプランにまつわるさまざまなアンケートを実施。道民のマネー事情を徹底的に洗い出します!

北海道民は将来の何が不安?どんな備えを?【前編】

仕事のこと、お金のこと、子育てのこと、老後のこと…将来に対する悩みは誰しもが胸に抱いているものです。今回は、北海道民が将来のことでモヤモヤと不安に思っていることと、その備えとしてどんな準備をしているのかをアンケートによって紐解き、前編・後編の2回にわたってご紹介します。前編は、皆さんの「不安」にスポットを当て、性別・年代別や預貯金額別のお悩み傾向も分析しました。

■調査対象 北海道在住の16-69歳男女(過去5年以内に各種ローン利用者含む) 589人

■調査方法 インターネットリサーチ

■調査時期 2022年2月 

「人生100年時代」だからこそ、将来のお金に関する不安が上位に。

最初に「将来の生活で不安に思っていること」を、様々な選択肢を用意し複数回答で聞いてみました。以下が全体のアンケート結果です。

トップの回答となったのは、「人生100年時代にお金をどのくらい準備すれば良いのかわからない(46.2%)」。これに、「将来の生活のためにお金を備える余裕がない(38.0%)」、「自分の健康・家族の健康(37.0%)」、「将来のためにお金は備えているが不十分(35.1%)」が続いています。人生100年時代において、将来の「お金」と「健康」が多くの道民の不安要素であることがわかりました。

女性は不安を敏感にキャッチ!つまり将来への備えをきちんと考えている??

今回のアンケート結果を、性別・年代別で見てみましょう。

女性は、全体的にお金に関する知識不足や充分なお金を備えられるかわからない、備える余裕がないなどの不安が多くなっています。また、20代では今後の働き方、60代では政情・経済不安のように、年代ごとにお金以外の心配なことを明確に挙げており、それぞれのライフステージや暮らしの中で生まれる不安を敏感にキャッチしているようです。その分将来への備えに関して、真剣に考える機会が多いのかもしれませんね。

一方の男性は、20-40代ではお金にまつわる不安が多く、中でも「お金のことを相談できる人がいない」などは女性には少ない回答です。また、50-60代の中高齢層になると、生きがいや健康、子どもの面倒を見られないなどが増えてきます。女性ほど明確ではないものの、男性もライフステージに沿って身近な心配ごとを抱えるようになっています。

ちなみに、男女ともに10代は「何に対してかわからないけれど漠然とした不安がある」「お金の知識がないので何をすれば良いかわからない」などの、まだ先の「見えない未来」に対する回答が集まりました。

預貯金額と将来不安の関係性とは?

将来の不安は、預貯金がたくさんあると少しは軽減されるのでしょうか?世帯ごとの現在の預貯金額別にまとめた、将来不安の結果をみてみましょう。

まず、預貯金額が500万円未満の世帯では、「収入が絶たれる心配」「将来のためのお金を備える余裕がない」などの、「お金」にまつわる不安が目立ちます。

預貯金額が500-1,000万円未満の世帯になると、「将来のためのお金を備えてはいるものの、十分ではない」ことや、「退職後の生き方や生きがい」「子育て・子供の成長」など、お金だけではなく、将来の生活や自身と家族の生活状況まで、不安を抱える範囲が広がる方が多いようです。

預貯金額が1,000万円以上の世帯では、ある程度お金の備えに対する不安は軽減されるものの、「今あるお金をどう運用するか」など、情報不足や経済状況の不安定さに対して悩みを持つ傾向が見られました。

【後編】では、より具体的に道民が「お金が必要だと思っていること」や、それに対して「準備しているお金」など、「備え」について詳しく検証します。「お金」にまつわるご相談は、ぜひ北海道ろうきんまで気軽にご相談ください。

「みんなのマネLABO」編集部

執筆者 「みんなのマネLABO」編集部

北海道労働金庫の営業推進部の職員が中心となって「みんなのマネLABO」の各記事を企画・監修。北海道のマネービギナーにとってプラスに働く内容や分かりやすい記事をお届けすることを目指しています。