北海道民のマネー事情

「同世代の人はどれくらいお金を貯めているんだろう?」「自分の出費って一般的なんだろうか?」「結婚や出産の費用って実際いくら必要?」。こんなギモンを抱いて検索してみても、「北海道基準」のデータに行き当たることはそれほど多くありません。「みんなのマネLABO」では、北海道在住の方に、お金やライフプランにまつわるさまざまなアンケートを実施。道民のマネー事情を徹底的に洗い出します!

老後資金への準備、北海道民はどう考えている?

人生100年時代ともいわれる現代、「将来の不安は?」と聞かれると、真っ先に「老後」と答える方も多いはず。健康や暮らしにまつわる不安もさることながら、中でも大きな関心事となるのは「お金」ではないでしょうか。今回は、北海道民の老後資金に対する備え方や「老後にいくら必要だと思っており、現段階でいくら準備しているか」などをインターネットでリサーチ。ぜひ、老後資金に備えるための参考にしてみてください。

■調査対象 北海道在住の16-69歳男女(過去5年以内に各種ローン利用者含む) 589人

■調査方法 インターネットリサーチ

■調査時期 2022年2月 

 

▶参考:「北海道民は将来の何が不安?どんな備えを?【前編】」

    北海道民は将来の何が不安?どんな備えを?【後編】

約6割の人が老後資金に向けた準備を整えているという結果に。

この調査「将来の生活で不安に思っていること」でもご紹介した通り、「人生100年時代のお金の準備」がトップに。さらに、「お金が必要だと思うこと」についても約6割の方が「老後の生活費」を不安視していることがわかりました。今回はそんな老後の不安に対し、どのような準備をしているのか深堀しました。最初に、「老後資金はどのように準備していますか」という設問を、さまざまな選択肢の中から複数回答形式で答えてもらった結果をご紹介しましょう。

 

【老後資金の準備】

老後資金を準備していないと答えたのは全体の約4割(39.9%)となりました。老後の生活費や将来のお金事情に不安はあっても、具体的な対策はまだできていない方も多くいるようです。老後に向けた準備を何から始めたら良いのかわからないという方もいるのではないでしょうか。

一方で約6割程度の方老後に向けてなんらかのお金の準備をしていることになります

老後資金の準備手段を聞いたところ、「普通預金(29.0%)」が約3割でトップ。これに「個人年金保険などの保険商品(22.1%)」「積立預金や定期預金(20.5%)」が続きます。老後資金とはいえ必要なタイミングがあればいつでもお金を引き出せる利便性の良い普通預金を準備手段として選ぶ方が多いようです。

【老後資金の準備(性年代別)】

性年代別では、男性40〜50代は「個人型確定拠出年金iDeCoを利用している」「国債や株式、投資信託などの投資商品を購入している」という回答比較的多い結果となり女性50〜60代は「個人年金保険などの保険商品を利用している」「積立預金や定期預金に貯蓄している」が多い結果となりました。

老後に必要だと思う金額のうち、自分で準備できるのは6割に満たない。

続いて老後に必要だと思うお金と、貯金などで準備できそうな金額を聞きました。具体的には「あなたの世帯で老後資金はいくら位必要だと考えていますか。また、そのうち、資産運用などをせずに預貯金や事業収入等だけで準備できそうな金額はどのくらいだと考えていますか」という設問に、あてはまる金額帯を1つだけ選んでもらっています。以下アンケート結果と、算出した平均金額です。

【老後に必要なお金/貯金で準備できるお金】

「老後に必要と思うお金」は、全体平均で1,378.7万円となりました。そのうち「自分の貯金などで準備できそうなお金」は全体平均で781.8万円です。つまり、老後資金として準備できるお金の割合は56.7%となり、596.9万円が不足することになります。

なお、自分の貯金などで準備できそうなお金を「0円」と回答される方が全体の1/4を占めています。準備する必要がないため「0円」と回答された方ももちろんいる一方で、「用意ができない」方も一定数いるようです。

老後資金の不安の多くは、「金額」についての悩み。

最後は、老後資金で不安に思うことの結果を紹介します。さまざまな選択肢の中から、複数回答形式で答えてもらったのが以下の結果です。

【老後資金の不安】

老後資金の不安でトップとなったのは、「老後資金にどのくらいのお金がかかるかわからない(61.0%)」で、約6割が「金額」について悩んでいることがわかりました。これに「老後資金にどのようなお金がかかるかわからない(41.4%)」、「老後資金を準備できないかもしれないと悩む(31.7%)」が続きます。トップ3のいずれも、男性よりも女性が高い結果となりました。

上記グラフには記載がありませんが、アンケート結果を性年代別で集計したところ、トップとなった「老後資金にどのくらいのお金がかかるかわからない」は、特に男女ともに30代・50代が多い結果となりました。
一方で10~20代の若い世代は、「相続や贈与方法に対する不安」や「資産運用やiDeCoによる老後資金の準備方法がわからない」など、具体的な悩みが多いことがわかっています。
この調査の「20~40代の約3人に1人は、もう資産運用を始めている!?」でもご紹介しましたが、若い世代は資産運用に積極的であり、既に資産運用を始めている方も多くいたことを踏まえると、将来を見据えた準備を行っている、老後の資金について準備を検討しているのもうなずけます。

今回は、北海道民が老後資金への準備をどう考えているのかについて、調査を行ってきましたが、いかがでしたでしょうか?老後資金についてまだ何も考えていない、どうしたら良いかわからないという方は、一度自分のライフプランについて考えてみることをオススメします。大まかでもプランを立てることで、いつまでに資金がいくら必要か、そのために今の自分はどんな方法で準備することが可能なのか、始められることから無理せず行うことが大切です。

老後資金の準備方法として選んでいる方も多かった、iDeCo投資信託などの商品についても詳しく記事にてご紹介しています。ぜひ、ご参考にしてみてください。

「みんなのマネLABO」編集部

執筆者 「みんなのマネLABO」編集部

北海道労働金庫の営業推進部の職員が中心となって「みんなのマネLABO」の各記事を企画・監修。北海道のマネービギナーにとってプラスに働く内容や分かりやすい記事をお届けすることを目指しています。