北海道民のマネー事情

「同世代の人はどれくらいお金を貯めているんだろう?」「自分の出費って一般的なんだろうか?」「結婚や出産の費用って実際いくら必要?」。こんなギモンを抱いて検索してみても、「北海道基準」のデータに行き当たることはそれほど多くありません。「みんなのマネLABO」では、北海道在住の方に、お金やライフプランにまつわるさまざまなアンケートを実施。道民のマネー事情を徹底的に洗い出します!

北海道民の「マイホーム」と「お金」の事情を徹底調査【後編】

マイホーム購入にあたって重視するポイントは人それぞれですが、「購入費用」は誰もが熟慮する項目ですよね。多くの方が住宅ローンの利用を検討し、月々の返済額も見越して購入計画を立てることでしょう。今回は、北海道民の住宅購入総額と住宅ローン利用金額に焦点を絞り、さまざまな角度から分析しました。 マイホームの購入を考えている、いつかは家を持ちたいと考えているなら、ぜひご参考になさってください。

■調査対象 過去5年以内に住宅ローンを利用した北海道在住の30-59歳男女 341人

■調査方法 インターネットリサーチ

■調査時期 2022年2月

5年以内に住宅ローンを利用した方の、住宅購入総額の平均は2,050万円。

前編と同様に後編も、過去5年以内に住宅ローンを利用した30〜50代を対象にアンケートを行った結果をご紹介します。最初に実際に支払った「住宅購入の総額」「住宅ローン利用額」をご覧ください。

 

【過去5年以内購入の住宅購入総額、住宅ローン利用額(1件あたり)】

調査対象者のうち「新築・中古住宅購入者」に聞いた住宅購入総額(諸費用含む)の全体平均は約2,050万円となりました。同じく住宅ローン利用額について聞いたところ、全体平均は約 1,932万円となりました。つまり住宅購入総額に対する住宅ローンの利用率は 94.2%となり、購入金額のほぼすべてをローンで補っていることがわかります。頭金の用意などは人によって異なりますが、ローン利用額に関わらず、 住宅購入時には住宅ローン利用の検討が各家庭で必ず発生するでしょう。
なお、本アンケート調査は2022年2月に行っていますが、2023年5月現在は、物価高騰による建築資材価格の上昇により、住宅購入価格はさらに値上がりしている状況です。

 ▶▶▶FPに聞く「マイホーム購入時の予算の決め方」はこちら

30代は、住宅購入総額も住宅ローン利用率も高い傾向に。

住宅購入総額と住宅ローン利用額、ローン利用率をまとめたものが以下の表です。年代別の傾向を見てみましょう。

【住宅購入総額とローン利用額、ローン利用率(性・年代別)】

ローン利用率が100%を超えている箇所がありますが、これは住宅費用に加えて諸費用なども合わせた金額でローンを利用した人がいることが予想されます。

 世代別で見ると、30代は住宅購入総額・ローン利用金額のどちらも高い傾向にあります。この世代は一般的に、結婚や出産などのライフイベントにかかる支出負担が増える一方、奨学金の返済が続いていたり、子どもがいた場合は夫婦そろってのフルタイム勤務が難しいことなどから家計収入が低くなることが考えられます。その結果、住宅の購入に際して頭金の準備や諸費用を貯蓄で用意することが難しく、ローンの利用率も高くなることが想定されます。また、前編の「ローン利用目的」で紹介したように、この世代は新築の戸建てや分譲マンション購入者が多かったことから、総額やローン利用が高くなるのもうなずけます。

40代も同様に住宅購入総額が2,000万円を超えており、新築の戸建ての購入者が多い一方で、50代は中古マンション購入に住宅ローンを利用した比率が高かったため、比較的金額が抑えられているのでしょう。

次に住宅購入総額と住宅ローン利用額を預貯金別に見てみましょう。

【住宅購入総額とローン利用額、ローン利用率(預貯金別)】

ローン利用率が100%を超えている箇所がありますが、これは住宅費用に加えて諸費用なども合わせた金額でローンを利用した人がいることが予想されます。

 住宅購入総額は、預貯金額が増えていくほどにおおむね高くなっていく傾向です。一方住宅ローン利用率は、預貯金が多くなるほど低くなることがわかりました。預貯金が多くなるにつれて、住宅購入時の頭金支払額が多くなることが一般的なのでしょう。よって、住宅購入金額が高くなっても住宅ローンの利用額を抑えられていると考えられます。

 なお、調査対象者の半数は預貯金額が500万円未満の層に該当した結果となりました。住宅購入時にどのくらい預貯金額があると安心なのかは、人それぞれ異なる問題にはなってしまいますが、この調査の「住宅購入・リフォーム資金」でご紹介したように、一般的には住宅資金は普通預金の他、積立預金や定期預金、財形貯蓄でコツコツと貯めている方が多いようです。また、1割近くの方が資産運用も行っているので、これから住宅の購入を考えている方は検討してみてはいかがでしょうか。

 もちろん、北海道ろうきんでも、安心金利でゆとりのある返済計画が立てられる住宅ローンをご用意しています。ぜひ、ホームページもご参考にしてみてください。

▶▶▶FPに聞く「マイホーム購入時の予算の決め方」はこちら

「みんなのマネLABO」編集部

執筆者 「みんなのマネLABO」編集部

北海道労働金庫の営業推進部の職員が中心となって「みんなのマネLABO」の各記事を企画・監修。北海道のマネービギナーにとってプラスに働く内容や分かりやすい記事をお届けすることを目指しています。